福冨旅史、東郷隆
広島県内は17日、再び大雨となり、大規模な土砂災害などの危険性が高まっている。18日にかけて激しい雨が予想され、気象庁などが厳重な警戒を呼びかけている。
2014年8月の広島土砂災害で甚大な被害を受けた広島市安佐南区。市立梅林小学校の体育館には17日午後、8世帯25人の住民が身を寄せていた。支給されたマットや毛布の上に横たわり、スマートフォンやラジオで天気予報を確認していた。
同区緑井8丁目の主婦小林美佐恵さん(57)は7年前、土砂で車が流され、約3カ月間の避難生活を強いられた。「あの時を思い出して、とても怖い。ダムができて安心していたけど、まさかという気持ち」
国土交通省中国地方整備局によると、近くの同区緑井8丁目の砂防ダムで土砂が満杯になった。今後の雨の影響で下流に流れ出す恐れがあるという。このダムは広島土砂災害の際に土砂崩れがあった場所で建設が進められ、16年に完成。7年前と同程度の土砂でも受け止める容量があるというが、同整備局広島西部山系砂防事務所の国時正博副所長は「過去に例がないほどの大雨が続くと、ダムから土砂があふれる可能性がある。ダムがあるからといって油断せず、避難を続けてほしい」としている。
緩む地盤 「含まれる水分は満杯状態」
広島市西区己斐上(こいうえ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル