広島大助教が差別的投稿 大学は問題視「許されない」

福冨旅史

 広島大学大学院人間社会科学研究科の伊藤隆太特任助教(国際政治学)が、自身のツイッターに「道徳的に劣っている中国人をまともに相手にする必要はない」などと差別的な投稿をしていたことが分かった。伊藤氏は10日、ツイッターに「偏見を増幅する可能性に対する配慮が足りませんでした。傷つけられた方々にお詫びいたします」と投稿し、謝罪した。

 伊藤氏は7月30日、東京五輪での日本人選手の判定に対して中国のSNSで不満の声が上がっていることを伝える記事を引用し、「心の中で冷たく軽蔑して後はドライに無視すればよい。やられたからと言って報復するというのは(中略)、同じ低いレベルに落ちるということなのでやめよう」などと投稿した。すでに削除されている。

 東京の大学生らでつくる団体「Moving Beyond Hate」は、伊藤氏がこれまでも人種や性に対する差別的な投稿を繰り返してきたと指摘。伊藤氏の解雇と再発防止を求めるオンライン署名を募り、11日時点で約2千筆に達したという。代表の東京大学3年、トミー長谷川さん(21)は「大学の講師としてあってはならない発言。厳しい処分をしてほしい」と話した。

 広島大学は投稿を問題視し、8月10日に伊藤氏に口頭で注意した。広島大の永山博之法学部長は「人権侵害になりかねない発言は許されない。今後はこのようなことが起きないように本人を指導し、できる限りの措置を取るよう検討する」としている。(福冨旅史)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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