広島県は、広島市内のホテルで予定していた新型コロナウイルス感染症の軽症者や無症状の人の受け入れを断念した。周辺住民の理解を得られなかったという。12日の県議会生活福祉保健委員会で明らかにした。
県はこのホテルと1カ月200室の借り上げ契約を結んでおり、未使用のまま、借り上げ料約4千万円を支払うという。
県によると、4月11日に三次市でクラスター(感染者集団)が発生。県は軽症者の受け入れ先の選定を急ぎ、広島市内のホテルを14日から借り上げる契約を結んだ。町内会などにも説明し了解を得たが、14日に別の周辺住民から説明の要望があり、16、18日に説明会を開いたが、理解を得られなかったという。
借り上げ期間は4月14日~5月13日で、県は契約の更新を断念した。県健康福祉局の担当者は「クラスターの発生が予想より早かった。もっと早く準備を始めればというのが反省点だ」と話している。
県は11日現在、県内の別のホテルで軽症者と無症状の人向けに130床を確保し、10人が療養している。(八田智代)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment