広島・岡山両県を走る芸備線の一部区間の存廃などを協議するため、JR西日本が国に設置を求めた「再構築協議会」について、両県と地元の2市は27日、参加の意向を表明し、国土交通省中国運輸局に回答した。
4県市は地域の声が反映されるような協議会のあり方を求めており、運輸局はこうした声を踏まえて全国初となる再構築協議会の設置作業を進める。
地元の2市は広島県庄原市と岡山県新見市。JR西が10月、赤字が深刻な備後庄原―備中神代間の68・5キロについての同協議会の設置を国に要請し、中国運輸局が4県市に意見を求めていた。
2日が回答期限だったが調整のために延長された。広島県は参加を表明する一方、「広域的な観点の議論がなされるべきだ」と庄原市だけでなく周辺の市にも協議の枠組みを広げるよう求めた。岡山県も、県と新見市の意見が十分に反映される協議体制を要望した。
再構築協議会は、赤字ローカル線の将来の議論を進めるため、法改正で10月に導入された制度。自治体側には関与する国の財政措置への期待の一方、「国やJR西のペースで廃線の議論が進む」との警戒感がある。
中国運輸局は回答を受けて「再構築協議会を組織する方向で調整を進める」とコメント。同協議会は存廃や利用促進、バスへの転換などを議論し、3年以内を目安に方針をまとめる。(黒田陸離、原口晋也)
二段構えの回答「この機を捉える」
広島県は参加の回答に際し、対象区間外の芸備線の沿線自治体の参加を求める意向を明らかにした。
県は庄原市と隣接し交流人口…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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