「どこの世界も『女だから・男だから』というのはきっとないんでしょうね」。ドラマ「桜の塔」(朝日系、木曜夜9時)で正義感に燃える刑事・水樹爽(さわ)を演じる広末涼子はそう語る。野心と謀略が渦巻く男社会で、信念を貫こうとする爽の姿は、広末が警察組織内の女性として奮闘する幼なじみに向けたエールでもある。
――広末さんは今回、男社会の中で強く生きる女性刑事を演じています。
私の小学校からの幼なじみで、女の子で警察官になっている子が2人います。1人はこのあいだ課長になったと聞いて、「すごく頑張っているなぁ」と思いました。
先日、彼女は研修で2カ月間、東京に来ていたんですが、子どもを置いてきていいものかとか、いろんな葛藤もあっただろうと思います。女の人は1人しかいなかったみたいで、「今日、研修終わったよ!」という連絡が来たときは「すごい頑張ったね!」って返しました。
すごくこのドラマを楽しみにしてくれていて、「涼子が警察役やるんだ! 楽しみやぁ~! 涼子も頑張っちゅうき、私も頑張る!」と連絡をくれました。
彼女はこのあいだまで1人か2人しか部下がいなかったのに、いきなり100人の部下ができて、「おまえにできるのか?」と言われたりして、いろいろと大変だと聞きました。私には部下もいないし役職もないし、結局自分に返ってくるだけで、想像もできないけど、その彼女がこのドラマを見てちょっとスカッとしてくれたり、力になれたりするのは自分の仕事の素晴らしいところだから、自分も頑張れることを頑張ろうと思います。
彼女は「女の人だからできない」と言われたくないんだろうなと思います。自分は彼女に比べると、女の人だからごめんなさいと言える仕事でもあるのかなと思うし、でもそれに甘えちゃいけないと思っています。
どこの世界も「女だから・男だから」というのはきっとないんでしょうね。一流のトップを目指す人とか、本気で何かを目指す人というのは、男の人も女の人も一緒なんじゃないかなと思います。
記事の後半では、40歳の節目を迎えての心境の変化や、自身の未来像、広末さんにとっての家族の存在について語ってもらいました。
――ドラマでは警察内部の権力闘争が描かれますが、台本を読んでどんなことを感じましたか?
良かったなと思ったのは、(…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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