広範囲の家屋被害・住民の分断…復興に終わりはあるのか

 去るか、残るか。昨年10月の台風19号による豪雨で千曲川の堤防が決壊し、大きな被害を受けた長野市長沼地区の住民たちに、重い問いが突きつけられています。コミュニティーの担い手が減りゆく被災地の現状を報告し、その将来像を考える連載の最終回(5回目)。

 記録的な大雨が頻発する近年、大規模な水害が各地で相次いでいる。広範囲の家屋被害、住民が強いられる分断……。共通する課題にどう向き合うのか。5年前の鬼怒川決壊で浸水した茨城県の被災地を訪ね、これまでの歩みを聞いた。

拡大する鬼怒川(左)の堤防が決壊し、濁流が住宅や畑を襲った=2015年9月10日、茨城県常総市、本社ヘリから、岩下毅撮影

 同県南西部に位置する人口約6万3千人の常総市。2015年9月の関東・東北豪雨で2人が死亡。約8300戸が浸水被害を受けた。鬼怒川が市の中央を南北に貫き、東に小貝川が並行する。

 市役所のある中心部へ向かう。…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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