廃校の校舎を分室がわりに 切迫の保健所、業務縮小でしのぐ動きも

 過去に例のない新型コロナウイルスの感染拡大で、最前線に立つ保健所が切迫している。自宅療養者の死亡が相次いだ「第5波」の教訓を生かし、各地で負担軽減のための取り組みが進むものの、対応が追いつかない地域は増えており、現場の危機感は高まる。(本多由佳、小林直子

 1日300人以上の新規感染者が出ている東京都品川区。1月中旬の平日、クリニックを営む三浦和裕医師(45)は感染者30人に電話をかけ続けていた。午前9時にスタートし、途中で別の業務を挟みながらも終わったのは午後10時。

 高齢だったり胸の苦しさを訴えたりする患者がいれば、朝晩に1日2度は電話を入れる。軽症者でも電話で聞き取った症状を記録する必要があり、短くても1人あたり5分程度はかかる。「これ以上の対応は難しい。それでもぐっと歯を食いしばってやるしかない」

応援職員45人来たが…

 東京都は今月12日、都内全…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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