小津は廃止間近のバスで熊野を行った――。三重県立熊野古道センター(尾鷲市)の元センター長、川端守さん(82)が、映画監督小津安二郎(1903~63)の日記から、64年前に小津が熊野と尾鷲を訪れたときに通った道について考察した。東紀州の道の歴史に詳しい川端さんが注目するのは、小津が国鉄バスで通った「矢ノ川(やのこ)峠」だ。
9月3日に熊野古道センターで開かれた小津の生誕120周年記念「ぐるっと三重上映キャラバン2023in三重県立熊野古道センター」の座談会で、川端さんが解説した。
小津が手帳にきちょうめんに書き記した記録(33~63年、欠落している年もある)をまとめた「全日記 小津安二郎」(フィルムアート社刊)。59(昭和34)年6月10日の日付にこんな短い記述がある。
あれ模様の雨となる…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment