弁護士が無償で法知識を駆使して、課題の解決に挑む――。NPO法人などの取り組みをボランティアで支える「プロボノ活動」が、企業法務に携わる弁護士を中心に広がっている。弁護士会や法律事務所も組織として後押しを始めた。
肖像権や著作権どう守る? NPO法人に無償で助言
「どんな許可を誰にとればいいか、わからなかった」。一般社団法人「スポーツを止めるな」の代表理事・野沢武史さん(41)は、コロナ禍で高校生の競技会が中止になるなか、プレー動画をSNSで拡散して大学進学を支援してきたが、未成年の動画をネット公開する際の注意点が疑問だった。
そこへ、大学の同窓生で知り合いだった「オリック東京法律事務所・外国法共同事業」の杉田泰樹弁護士(41)が昨年から活動に加わった。トラブルが起きないよう個人情報の規約を無償で整備したほか、映り込む対戦相手などの肖像権や撮影者の著作権を守りながら動画を活用できるアドバイスをしている。
「弁護士が身近になった」
杉田弁護士は「法律の知識を生かして、がんばっている人に光を当てられる。弁護士の使命を全うできる」と活動の意義を話す。野沢さんは「敷居が高いイメージだった弁護士が身近になった」。
杉田弁護士ら約6千人の弁護士が所属する第一東京弁護士会は、プロボノの促進に会としても力をいれる。国選弁護の受任など会員に義務づける公益活動に2007年、プロボノ活動を加えた。さらに今年4月に、より活動しやすくなるように再び変更。プロボノの定義を「無償での法律事務に準ずるサービスの提供」と広げた。
次の課題は、NPO法人側の…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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