全国の私立幼稚園が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」(東京都千代田区)で計約4億円の不正出金が発覚した問題で、香川敬・前会長が昨年、引責辞任した直後に文部科学相の教育者表彰を受けていたことが分かった。10日の衆院文部科学委員会で指摘された文科省幹部は「辞任の理由は知らされていなかった」と説明した。
文科省によると、教育者表彰は、教育の振興に特に顕著な功績がある国公私立の学校の校長や園長らが対象となる。前会長は山口県内の幼稚園の理事長を長年務めており、山口県からの推薦を受け、昨年9月に表彰が内定し、同12月3日に表彰された。一方、前会長は同11月27日、同連合会の会計の不備の責任をとって会長を辞任していた。辞任したことについては連合会側から文科省に連絡があったものの、理由は伝えられていなかったという。
連合会の9日の説明では、2017~20年度、積み立てた基金などから計約4億円が不正出金されたことが発覚。前会長は内部調査に私的流用を否定する一方、通帳の偽造に関与したことを認めたという。(伊藤和行)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment