強調された「外国の脅威」でも地元は 土地規制法の地域指定着々と

 外国資本に、広大な土地を取得される――。そんな懸念を出発点に、昨年施行された土地利用規制法。防衛施設などの周辺や国境の離島の土地の利用を規制するもので、対象地点の選定が着々と進んでいる。

 すでに指定済みの58カ所に続き、30日には新たに新潟県鹿児島県沖縄県などの161カ所が「土地等利用状況審議会」で了承され、指定される見通しとなった。政府は今年度内に全国計約600カ所を指定する方針だ。

 しかし、多くの米軍基地を抱える沖縄県からは今回の選定に際して「住民の経済活動などに負担を強いるとして極めて強い反対意見がある」といった意見が寄せられるなど、恣意(しい)的な運用に対する懸念は根強い。法案の審議過程では、「外国の脅威」は誇張ではないかという批判もあった。

 国境沿いの離島や自衛隊施設周辺の土地など、10カ所以上が指定された長崎県対馬市。かつて、韓国資本が土地を買い占めているとの週刊誌報道があり、市長が市議会で「お騒がせをした」と述べたこともある。

有識者会議「地方に懸念」 質問した元市議「反応薄い」

 土地利用規制法の法案審議段…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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