当別町の赤ちゃんポスト 北海道が子どもの受け入れ中止などを要請

古畑航希 長谷川潤

 北海道は19日、親が育てられない子どもを匿名で預かる「赤ちゃんポスト」(ベビーボックス)を運営する当別町の女性に、子どもの受け入れ中止などを要請した。「母子の生命や健康に甚大な影響を及ぼす危険性があった」と説明としている。

 道によると、施設では今年1月、子ども2人を受け入れていた。いずれも母親は医療機関を受診しないまま自宅などで出産。妊娠中や出産後に受けられる行政支援も受けていなかった。

 女性にメールで要請書を送り、未受診の妊婦の相談や子どもの受け入れを中止することや、赤ちゃんポストに関する情報発信をやめることなどを求めたという。

 道は女性が、母親に今後の養育などについて十分な意思確認をしていなかったり、ホームページで「出生届を出さなくても大丈夫」などと誤った情報を発信したりしていたことを問題視し、要請を行った。

 現在、子ども2人は児童相談所が保護し、健康上の問題はないという。道の担当者は「代表の女性にも子どもの命を守るという考えがあり、共感できる部分もあるが、現時点では母子の立場にたった安全な対応が行われていない」と話した。

 道は、予期せぬ妊娠などで悩んだ時は、「にんしんSOSほっかいどうサポートセンター」電話(080・4621・7722)、メール(ninshin-sos@muginoko.com)へ相談してほしいと呼びかけている。(古畑航希、長谷川潤)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment