「とにかく捕まりたかった。このままだとヤバいと自分でも思っていた」
3月17日、広島県東広島市の女子少年院「貴船原少女苑」の教室。サチ(仮名、18)は面会した記者に、こう明かした。
サチは昨夏の早朝、友人らと自宅近くの高架下トンネルに少女を呼び出し、殴ったり蹴ったりした。たばこの火を少女の体に押しつけ、ナイフで太ももを刺した。全治2週間のけがを負わせた。
傷害容疑などで逮捕され、家庭裁判所の少年審判で女子少年院に送られた。
4人きょうだいの末っ子。家族から愛されて育った自覚はあった。中学卒業後は身体障害者のグループホームに勤め、仕事にやりがいも感じていた。
事件とは縁遠い人生のはずだった。サチを変えたのは彼氏のDVだった。
知人をナイフで刺して逮捕された18歳の少女、サチ。民法上は成人ですが、送られたのは女子少年院でした。そこで受けたのは「大人の自覚と責任」を学ぶ新しい矯正教育。サチは変われるのか、それとも――。記事の後半でお伝えします。
殴られ、蹴られた。体中にあ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル