国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(熊本県合志市)で28日、地元中学生が入所者自治会とキャッチボールをしながら園の歴史を学ぶ試みがあった。
恵楓園はハンセン病の患者を隔離する施設「九州癩(らい)療養所」として1909年に開設され、治療薬ができて以降も国の強制隔離政策は96年のらい予防法廃止まで続いた。
自由な移動もままならず、激しい運動が病状を悪化させる可能性もあったが、入所者らは30年に野球チームを結成。入所者同士や、他の療養所、外部の社会人チームと試合をするなど、野球を通じて仲間をつくり、外部と交流を深めた。
この日は園の隣にある合志楓の森中学校野球部のメンバーら約20人が園内のグラウンドを訪問。入所者自治会副会長の太田明さん(79)とキャッチボールを楽しんだ後、野球と園の歴史について説明を受けた。
太田さんはこの日、今年1月に復刻した、かつての園代表チーム「オール恵楓」のユニホームを着て対応した。
白地にオレンジ色のカエデと…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル