復興庁に非常勤職員として勤務中、事務次官名義の「在籍証明書」を偽造したとして、警視庁は16日、国家公務員の高井弘基容疑者(38)=埼玉県入間市=を有印公文書偽造・同行使の疑いで逮捕し、発表した。認否を明らかにしていない。警視庁は消費者ローンから融資を受ける目的で偽造したとみている。
捜査2課によると、高井容疑者は昨年4月と今年3月、復興庁の公印を押すなどし、事務次官作成名義の「在籍証明書」を偽造した疑いがある。昨年4月に偽造した証明書は消費者ローンに提出し、10万円の融資を受けたという。在籍証明書は復興庁の正規のものではなく、インターネット上の型式をダウンロードして使用していたという。
復興庁が今年8月に警視庁に告発状を提出していた。高井容疑者は復興庁に2021年4月~23年3月に在籍。公印を管理する立場にあり、勤務時間内に押捺(おうなつ)するなどしていた。現在は総務省の非常勤職員という。
高井容疑者は外務省や内閣官房などの省庁を1~2年ごとに転々としていた。ほかの消費者ローンからも融資を受けているといい、警視庁は他省庁でも同様の行為がなかったか調べている。(福冨旅史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル