五十嵐美樹さん(30)が全国で子ども向けのサイエンスショーを開くようになってから、6年ほどがたつ。
科学に関心がない子どもにも見てもらいたいと始めたのが、得意のダンスを組み合わせた実験だ。
「バター作ります」の声と同時に、ヒップホップダンスの激しい振り付けで、結んだ髪を振り乱しながらステージ上で踊り始める。音楽に合わせ、手に持ったペットボトルの中の生クリームを上下左右に何度も強く振ることで、しばらくするとバターができあがる。
最初に披露したとき、女の子が一緒に踊ってくれて、ショーの実験についてたくさん質問をしてくれたことが忘れられない。
自身のツイッター(@igamiki0319)でも紹介すると、反響が広がった。
まずは楽しんでほしい。一人でも多くの子どもが科学に触れるきっかけになれたら――。
こうした活動を続けるのは、科学の世界で、ある課題を感じているからだ。
「自分の好きになった分野を突き進め」
科学の魅力に目覚めたのは、中学2年のとき。
理科の授業で、プリズムを使った「虹の実験」で「これが虹の原理だよ」と先生に教わった。
身近な現象と科学が初めてつながった気がして、感動した。
先生が楽しそうに実験をする姿も印象に残っている。
科学の勉強にのめり込み、大学は理系の学部に進むことにした。
だが、進学先の学科に女性が…
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男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル