忘れない、そばにいるよ 京アニへ「聖地」が送るエール

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華野優気、原田達矢

 数々の人気作品を世に送り出してきた京都アニメーションは2年前の事件で、36人もの社員らを亡くした。京アニ作品の舞台としてファンが集まる各地の「聖地」や地元の人たちは、悲しみをともにし、京アニの再建を支えたいと、静かにエールを送り続ける。

「らき☆すた」の鷲宮で

 埼玉県久喜市鷲宮(わしのみや)。女子高校生の日常をコミカルに描いた京アニ作品「らき☆すた」(2007年)の舞台になって以来、10年以上にわたって作品とともに町おこしに取り組んできた。

「らき☆すた」の故・武本康弘監督のサイン=2021年7月9日午前10時19分、さいたま市浦和区の埼玉県庁、華野優気撮影

 久喜市観光協会は今月いっぱい、さいたま市埼玉県庁1階で、1枚のサイン色紙を展示している。エレベーターホールのショーケースにそっと置かれた色紙。親指を立てて笑顔の男の子のキャラクターが描き添えられている。

 「らき☆すた」の監督を務めた武本康弘さんの直筆だ。19年7月の放火事件で亡くなった。47歳だった。

 色紙は、07年に鷲宮神社を訪れた武本さんがしたためたもので、長く地元商工会が保管していた。今年6月、市のPR展示の準備をしていた時、段ボール箱から偶然見つかったという。

 「僕らは心の中でずっと京アニとつながっている。色紙を一目見て何か感じてくれる人がいたらいいな」。鷲宮神社近くで和菓子店を営み、市観光協会のアニメの聖地推進プロジェクト会議会長を務める島田吉則さん(55)は言う。

京アニへの思いを語る島田吉則さん。代表を務める菓子店の店頭には、ファンが描いた「らき☆すた」のポスターが飾られている=2021年7月9日午後6時17分、埼玉県久喜市鷲宮2丁目、華野優気撮影

 何げない日常の中にメッセー…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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