性交同意年齢めぐる発言 タブー化させてはいけない議論

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聞き手・三輪さち子 聞き手・吉川真布 聞き手・田中聡子

 「性交同意年齢」をめぐる発言で、国会議員が議員辞職に追い込まれた。SNSの普及で性被害が深刻化するなか、どうすれば子どもを守れるのか。処罰はどうあるべきなのか。発言の背景にあるものを考える。

「真摯な恋愛」を隠れみのにした性的搾取に無自覚な発言 島岡まなさん(大阪大学教授)

 本多平直衆院議員が「50代の私と14歳の子が、恋愛したうえでの同意があった場合に罰せられるのはおかしい」と発言した立憲民主党内の会合に、私は有識者として出席していました。性行為の同意能力があるとみなす「性交同意年齢」を、一律に13歳から16歳に引き上げるべきだという私の主張に対して、本多氏から飛び出したのが、あの発言でした。

 「真摯(しんし)な恋愛」を隠れみのに性的搾取がなされていることが社会問題化している。そうした問題に無自覚な発言が、刑法改正を議論する国会議員からなされたことに、私は驚きました。近年の性犯罪をめぐる議論に対応できていない。アップデートできていないのだと思いました。

 中学生が「これは真摯な恋愛だ」と思い込まされ、大人になってから性的搾取だったことに気づくということは実際に起きています。後になって被害に気づき、自分を責め、苦しむ。大人の場合より、未成年者の方がずっと深刻な被害をもたらします。

 日本の性交同意年齢は100年も前から基準が変わらず、各国との状況とくらべてもその遅れは顕著です。日本は学校などでの性教育も不十分です。どうすれば対等な関係が築けるかということをほとんど教えません。だからこそ、年齢を引き上げる必要があります。

記事の後半では、「年齢を引き上げればいいとするのではなく、国民的議論を」と話す立命館大学教授の嘉門優さんや、「初めて子どもを性被害から守ることに特化した条例を制定した」という長野県知事の阿部守一さんにも聞きました。

 刑法の分野は、ジェンダー平…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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