金子和史 杉原里美
トランスジェンダーの人たちが性別を変えるには、生殖能力を失わせる手術が必要。そう定めた「性同一性障害特例法」の規定は憲法に違反するか――。2019年には「合憲」とした最高裁が、再び判断を示す。手術を受ける選択、受けない選択。それぞれの決断をした当事者が、その理由と最高裁への期待を語った。
「裁判官が意見を寄せ合って、今の時代にあった回答を出してくるのを楽しみにしている」
4年前に最高裁が合憲と結論づけた時の申立人、臼井崇来人(たかきーと)さん(49)はそう語る。
女性の体で生まれ、男性として生きるトランス男性だ。13年に性同一性障害と診断され、戸籍上の名前を変えたが手術は受けていない。
4年前の「合憲」から、つながったバトン
手術は健康上のリスクがある…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル