小学生の頃から、「好きなタイプは?」と恋愛にまつわることを聞かれたとたん、楽しくなくなった。
恋愛は遠い世界の話のように感じていた。趣味の話では盛り上がれるのに。
腹を割って話せる関係の友人はいなかった。年齢を重ねるとともに、孤独感が積もっていった。
東京都豊島区の行政書士岡嶋俊哉さん(32)は、昔から「恋バナ」ができなかった。
他者にひかれないという人物の記事をネットであるとき読んだ。
「恋愛が分からない」と語る当事者の体験が自分と重なった。これまで感じていた生きづらさを打開する糸口になるかも。
記事中で紹介されていたNPO法人「にじいろ学校」(東京都渋谷区)が開く、他者に恋愛感情を抱かない「アロマンティック」や他者に性的にひかれない「アセクシュアル」と呼ばれる人たちの交流会に参加した。
交流会は初対面の人ばかりなのに、昔から知っているような感覚になるほど「あるある」と共感することだらけ。
当たり前に恋愛を楽しむ周りの「普通」とどんどんずれていく自分に、やっと合うラベルを見つけられたようだった。
参加を重ねた27歳の時、「アロマンティック・アセクシュアル」を自認した。
名前がついたことで、幼い頃…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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