「ぱぱぁ、きょうね、りおちゃんからおてがみもらったんだあ」。 はじめてのラブレターを貰って嬉しそうなウチの5歳児くん。 それ以上に、親であるこっちが嬉しいよ。我が子のやさしさが誰かに認められて、それが嬉しいよ──。 息子がラブレターをもらった喜び、そして親の手を離れていく寂しさについて、ライターで主夫の村橋ゴローさんがハフポスト日本版に寄稿しました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
唐突ですがみなさん、初めてラブレターをもらった日のことを覚えていますか? 僕でいうと、忘れもしない小学校3年生のとき、夏休み中憧れのユキちゃんから届いた旅先からの葉書。長崎県佐世保市の絵葉書で、旅行中のユキちゃんからもらったのが最初のラブレターでした。そのあと、ユキちゃんが風邪で学校休んだことがあって、花束を買ってひとりでお見舞い行ったなあ、ませてたなあ。さてさて、我が家には5歳になる男児がいるのですが、この5歳児くんの場合……。手紙を出す人、もらう人、そしてその親、ラブレターには様々な人の“思い“が載っている。今回は、そんなお話です。
「ねえ、ぱぱぁ、おてがみもらったんだあ」
先日、5歳になる息子を保育園にお迎えに行ったときのこと。電動ママチャリの後部座席に彼を乗せ、いつものようにスーパーに向かう道すがら、「ねえ、ぱぱぁ」と声がした。「どしたあ?」と答える。どうせまた、「おやつが食べたい。買いたい」とねだってくるのだろう。すると、「きょうね、りおちゃんからおてがみもらったんだあ」と言い出した。 マジか!? 思わず自転車を止め、息子のほうを振り返った。息子は中腰になるとズボンのポッケからピンクの紙を取り出し、「これ」と僕に手渡してきた。見ると7センチ四方の紙が2つに折り畳んであった。いつの時代も女の子の手紙は、なぜこんなにも小さいのか。それはさておき、息子に聞いた。 「これ、中、パパ見ていい?」 「いいよ」。 5歳児とはいえさすがに手紙の内容は晒せないが、見ると、かわいらしい文言がひと言添えられてあった。 「これお前、ラブレターじゃん! 凄いじゃん!」 そう言うと、はにかみながら、しかしどこか誇らしげに「まあね」と返してきた。まあね、って何だよ(笑)。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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