受験票を何度も確認しながら、番号をスマホに打ち込んでいく。
深呼吸をしてから、確定ボタンをクリック。現れたのは、「不合格」の3文字だった。
昨年2月。東京都に住む女性(48)の長男は、私立中学を受験をした。第1志望の合否結果を確認した後のことは詳しく思い出せない。あまりにも、苦しい記憶だからだろうか。
覚えているのは、長男に隠れて毎日泣いたこと。食事がのどを通らず、急激にやせたこと。「長男につらい思いをさせた」と、自分を責め続けたこと。
長男は第2志望も落ち、第3志望の私立中学に進学した。まさか通うことになると思っていなかった学校だ。
「中学受験に失敗したのは自分のせいだ」
女性は今もそんな思いを抱えている。
合格圏内と言われた志望校は不合格。失意のなか子どもの進学先を決めた―。4月を迎えても、苦しい気持ちを抱えたままの人もいるかもしれません。同様に長男の不合格を経験したある親は、かつての自分に伝えたいことがあるといいます。
親子二人三脚 高望みはしなかったが
受験を決めたのは、長男が小3のとき。人見知りな長男の性格に合わせ、集団学習の進学塾ではなく個別指導の塾に入れた。
小6で志望校選びを始めた…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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