恵み絶やさぬ神秘のグリーン、水の循環を体現 人は「丸池様」と呼ぶ

 鳥海山(標高2236メートル)のふもと、日本海に面する山形県遊佐(ゆざ)町は湧水(ゆうすい)の宝庫だ。8月、バイカモ(梅花藻)の白い花が咲く牛渡(うしわたり)川沿いの鎮守の森に足を運んだ。木立に囲まれ、澄んだ水をたたえた池が凜(りん)とたたずむ。

【撮影ワンポイント】丸池様

 強い光が水面に当たると、反射のために青く澄んだ水の底が見えにくくなる。撮影するなら日が高くなる前か、日が傾いた後、曇りの日もおすすめしたい。スマホやデジタルカメラは、人間の目で見たよりも色の鮮やかさを感じてくれるようだ。(相場郁朗)

 わき水を水源とするこの池は、鳥海山大物忌(おおものいみ)神社吹浦口ノ宮の境外末社・丸池神社のご神体。古くから信仰を集め、畏敬(いけい)の念をこめて「丸池様(まるいけさま)」と呼ばれる。

 直径20メートル、水深3・5メートルの池は朝に夕に表情を変え、時に神秘的なエメラルドグリーンに染まる。

 底に目を凝らすと、白い砂を…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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