秋空が広がる週末の午後。洗濯物を取り込もうとベランダに出ると、背後にブーンと羽音が聞こえた。どこからか飛んできた体長1・5センチほどの焦げ茶色の虫がハンガーにとまり、細い触角を動かしている。
「あ、カメムシだ」。周囲を見渡すと1匹や2匹ではない。コンクリートの壁や雨樋(あまどい)、窓や網戸、物干し竿(ざお)――。衣類やタオルにも張り付いていて、ざっと数十匹はいる。「やばい」。洗濯物を上下左右に激しく振って払い落とし、急いで部屋に取り込んだ。
今年はカメムシが全国的に大…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル