悲願目前の阪神、飛び交う言葉は「アレ」ばかり……いったいなぜ?

 18年ぶりのプロ野球セ・リーグ制覇へ、阪神タイガースの勢いが止まらない。8月中旬に優勝マジックが点灯して以降、虎党の盛り上がりも高まるばかり。関西のメディアやSNSには「アレ間近」「今年こそアレして」といった言葉が並ぶ。あれ? ちょっと待って。優勝と言わずに「アレ」を使うのはなぜ?

 記者(38)は今年5月、東京から大阪に転勤でやってきた。関西の生活は初めてで、驚いたのが阪神の「アレ」文化だった。

「優勝」と言ったら口止め

 SNSを通じて読者とつながる「#ニュース4U」にも同じような感想が寄せられた。兵庫県尼崎市に住む女性(62)は、テレビ中継で阪神が勝ったのを見て、「これでもう優勝やん」と口にしたところ、阪神ファンの夫(59)から「みんな言ってへんやろ。言ったらあかんねん。まだ『アレ』や」と注意されたという。

 「優勝への思いは分かるけど、『アレって何?』って思っちゃいます」

 家族のだんらんにまで影響が及んでいた「アレ」。そもそもは、昨秋に就任した岡田彰布監督が使い始めた言葉だ。選手たちが優勝を意識しすぎないように言い始め、今季のスローガンも「A.R.E.(エーアールイー)」になった。

 日刊スポーツ大阪本社の押谷謙爾(けんじ)報道部長(50)は、岡田氏がオリックス・バファローズの監督だった2010年、すでに「アレ」を使っていたのを覚えている。

関西のメディアが「アレ」を使う理由とは。ABCテレビの名物アナウンサーにも聞きました。言葉のプロの視点も紹介します。

 「交流戦中、優勝と言うのを…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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