テレビ山口(山口市)のローカル情報番組「週末ちぐまや家族」で、街頭で取材した性的マイノリティーの人を「珍 女性のような男性」と字幕で取り上げたVTRを放送した問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は13日、審議入りしないと発表した。
番組は11月9日の放送で、山口県内で珍しい名字の人や店などをアポなしで訪ねる様子をVTRで放送。出演者のタレントが、作業着姿で車のオイル交換をしている人に、「オイル交換?」「女性で?」「自分で自分の車を?」「変わっているって言われませんか」などと発言。さらに、本人がいないところで親族から性別についての話を聞いて驚くタレントのコメントを挟み、本人の映像に重ねて「(マル囲みで)珍 女性のような男性」というテロップを出した。
放送倫理検証委員会は今月10日、読売テレビの報道番組「かんさい情報ネット ten.」(関西地区)が一般人の性別を執拗(しつよう)に確認する街頭ロケのVTRを流した問題に対し、「放送倫理違反があった」と認定し、意見を公表している。神田安積委員長は審議入りしない理由について、「かんさい情報ネット ten.」と「週末ちぐまや家族」を比較し、「週末ちぐまや家族」の放送時間などが短く、取材対象者への取材も執拗でないこと、またテレビ山口からの報告書に、「これ以上取り上げてほしくない」という取材対象者の意向が記載されていたことなどを挙げた。
「週末ちぐまや家族」は11月…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル