強い冬型の気圧配置の影響で24日も各地で大雪が降り、山形県では積雪が170センチに達した。東京都心でも今季初の零下を観測。一方、北海道オホーツク地方の紋別市で23日に起きた大規模停電はほぼ復旧した。25日にかけても東北や北陸地方で大雪となる見込みで、気象庁は交通障害やなだれなどに注意を呼びかけている。
気象庁によると、東京都心では24日未明に、今季初めて0度を下回り、零下0・1度を観測した。午後10時現在の積雪量は、山形県大蔵村で170センチ▽北海道音威子府村で161センチ▽青森市酸ケ湯で140センチなどとなっている。
愛媛県は、久万高原町で起きた大規模停電の復旧の見通しが立たないことから自衛隊に災害派遣を要請した。県によると、雪が原因で要請したのは同県では初めてという。
紋別市では送電線の鉄塔が倒壊し、市内全域で約1万3350戸が一時停電したが、24日午後11時時点で約90戸を残し、復旧した。市は23日夕から10カ所の避難所を設置し、毛布やストーブ、発電機、非常食などを用意。約30人が一夜を過ごした。
2人暮らしの母親と、自宅で布団にくるまって朝を待ったという女性(55)は「この時期には珍しく、夜も零度前後だった。流氷の時期だったらと思うとぞっとします」と話した。
また、北海道遠軽町では、民家の玄関先で女性(87)が雪に埋もれて死亡しているのが見つかった。落雪に巻き込まれた可能性があるとみられる。
九州では、24日早朝には福岡県などに出されていた大雪警報が解除され、同日午前までに大雪のおそれがなくなった。ただ、九州道や大分道、長崎道などの一部区間で積雪による通行止めが日中も続き、福岡と東京や九州各地とを結ぶ高速バスが終日運休するなど交通への影響が続いた。
空の便では日本航空が38便、全日空が28便を欠航した。東海道新幹線は、名古屋市などでの降雪の影響で上下線159本に最大49分の遅れが出た。
25日も冬型の気圧配置は続き、同日午後6時までの24時間に予想される降雪量は、いずれも多い所で、東北、北陸60センチ▽北海道、関東甲信40センチ▽東海、中国30センチ▽近畿20センチ▽九州北部15センチとなっている。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル