愛媛県新居浜市の民家で13日、住人3人が刺されて死亡した事件で、県警は15日、住所不定、無職の河野(こうの)智(さとる)容疑者(54)=銃刀法違反容疑で逮捕=を殺人容疑で再逮捕し、両容疑で松山地検へ送検した。「殺したことは事実です」と容疑を認めているという。
県警は2019年以降、住人一家と河野容疑者から、トラブルの相談を複数回受けた。河野容疑者の言動に不審な点があったため、保健所へ行って相談するよう勧めるとともに、管轄の県西条保健所(西条市)にも5回情報提供した。ただ、河野容疑者は相談に行かなかったという。
再逮捕容疑は13日午後5時45分ごろ、新居浜市垣生(はぶ)2丁目の岩田友義さん(80)方で、岩田さんを刃物で複数回刺して殺害したというもの。司法解剖の結果、遺体には胸や腹に複数の刺し傷が確認され、失血死と判明した。
事件では妻のアイ子さん(80)と三男の健一さん(51)も死亡した。2人の遺体にも複数の刺し傷などがあったといい、県警は河野容疑者が殺害したとみて裏付けを進める。
県警によると、河野容疑者は健一さんとは元同僚だった。19年9月と11月、健一さんは県警に「(河野容疑者から)電磁波攻撃をやめろと言われる」と相談したという。
一方、河野容疑者も19年7月~20年9月に計12回、「組織に狙われている」などと県警に相談した。
県警は河野容疑者が、事実とは認められない被害を訴えていることから精神障害の可能性もあるとみて、保健所への相談を勧めた。西条保健所にも「(河野容疑者に)対応することがあれば支援をお願いしたい」と伝えたという。
精神保健福祉法は、自身や他…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル