17日午後3時半ごろ、名古屋市中区栄3丁目の名古屋南大津町郵便局から、強盗に遭ったと知らせる緊急通報が愛知県警に入った。刃物を持った男が女性客(56)を人質にし、現金約220万円を奪って逃走。警察官2人が男に向けて計2発発砲し、県警は約20分後、男を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕した。
県警によると、男は住所不定無職の吉原悠佑容疑者(24)。逮捕容疑は同日夕、同区栄5丁目で刃物を所持したというもの。容疑を認め「ギャンブルの金が欲しかった」と話しているという。女性は軽いけがをしており、県警は強盗傷害容疑でも調べる。
県警によると、吉原容疑者は女性を羽交い締めにして逃げたが、女性が転び、1人で逃走。その際、中署の巡査が吉原容疑者の足元に発砲した。吉原容疑者はタクシーに乗って逃げようとしたが警察官の制止で下車。刃物を振り回したため、同署の巡査部長が発砲したという。今回の発砲について、同署の原田治彦副署長は「現時点では適正だったと考えている」と話している。
白昼の繁華街、一時騒然「何が起きたのか分からず」
現場は、百貨店や商業施設が並ぶ名古屋市の繁華街。白昼の発砲音などに、辺りは一時騒然となった。
郵便局隣のビルにある美容室の男性店長(37)は、黒い帽子をかぶった男が、女性に刃物を突きつけている姿を窓から目撃。男がビルの影に隠れた後、発砲音が聞こえた。「初めて聞く音だった。何が起きたのか分からず戸惑った」
近くの飲食店の従業員女性は、休憩中に「バーン」という爆発のような音を聞き、外を見ると警察官が男を追いかけていたという。1発目の発砲後、男を乗せたというタクシー運転手の男性(61)は「警官に囲まれて容疑者を乗せていることに気づいた。様子は普通だった」と話した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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