甲府市は、市内の10代の男子高校生が新型コロナウイルスに感染したと14日発表した。5月28日に感染が確認された別の男子生徒と同じ山梨県立高校の生徒だった。同校は15日を臨時休校とした。県教委によると16日は校内の消毒のため、17日は保護者への説明のためいずれも休校。18日に学校を再開する方針。県内の感染者は延べ72人(再陽性者2人を含む)となった。
高校生は5月28日に感染が確認された生徒とは別の学年で、教室のフロアも異なるという。感染源はわかっていない。発症後に計5日間登校していたといい、市は他の生徒らとの接触状況を調べている。
市によると、高校生は4日に37・1度の発熱で学校を休んだ。翌5日は熱が下がり登校。土曜の6日は自宅で過ごし、翌7日は親戚宅で食事をした。8~11日は登校し、うち10日以外の3日間は夜に外出した。
11日夜、外出先から帰宅後に血痰(けったん)が出て、37・1度の発熱があった。外ではマスクを着けていた。
12日は学校を休み、市内の医療機関を受診。13日にPCR検査を受け、14日に陽性が判明した。県内の感染症指定医療機関に入院し、症状は落ち着いているという。濃厚接触者と判断された同居の家族2人と親族1人の3人はPCR検査でいずれも陰性だった。
一方、5月28日に感染が確認された別の生徒との接点は見つかっていない。生徒は同23日に頭痛があり、その2日前に分散登校で授業を受けていた。
今回新たに感染した高校生に症状が出たのは、この生徒に症状が出た12日後になる。ただ、14日の記者会見で市医務感染症課の河西文子課長は「同じ学校ということもあり、(状況を)慎重に確認したい」と話した。
関係者によると、この高校は甲府市内にある。市保健所によると、高校生の外出先は民間施設で、すでに消毒され、利用者に周知もしているという。
県立高校は5月25日に一斉に再開した。多くは6月1日から通常授業の予定だったが、再開後に生徒ら複数の感染者が出たため5日までは分散登校とし、8日から通常授業が始まった。生徒2人が感染した高校は3日まで休校し、その後は分散登校が続いていた。(三ツ木勝巳、市川由佳子、永沼仁)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル