新型コロナウイルスの感染拡大で「まん延防止等重点措置」が適用され、公道での東京五輪聖火リレーが中止された大阪府で、代替となるリレーが13日、万博記念公園(吹田市)で始まった。感染防止対策として原則無観客で、閉めきった公園内を周回する異例の形式となる。
3月25日に福島県を出発した聖火リレーは13日で20日目で、公道でのリレー中止は全国初。14日で五輪開幕まで100日となる。
大阪府と兵庫県、宮城県で5日に始まった重点措置は、12日から東京都や京都府、沖縄県にも適用されている。聖火リレーは今後、不要不急の移動自粛が全国で求められる中で実施されていくことになる。
13日は午前9時15分から、ランナーの家族やスタッフ、報道陣が見守る中、第1走者が走り出した。
万博記念公園では、園内に約3キロのコースを作って15区間に分け、1人あたり約200メートルずつ走る。ランナー1人について家族など最大4人まで観覧できるようにしたが、スポンサーの車両は走らず、リレーの隊列の車両は最小限に絞り込んだ。府内の走者は約200人が予定されていたが、公園内で実際に何人が走るかは不明だという。
13日夕には公園内の広場で、日本フェンシング協会の太田雄貴会長(35)や音楽グループ「GENERATIONS」らを招いた祝賀式典が、無観客のライブ配信で開かれる。
14日も万博記念公園で行われた後、聖火リレーは15日からは徳島県を皮切りに四国に移る。23日の大分県から九州を走る予定になっている。
聖火リレーを巡っては、島根県の丸山達也知事が2月に中止検討を表明したが、4月に入って実施すると発表した。鳥取県の平井伸治知事は規模を縮小する方針を示しており、12日には愛媛県の中村時広知事が松山市内で中止すると表明した。(小林太一、甲斐江里子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment