家族ぐるみの11人でBBQ、送別会後に5次会までハシゴ……。新型コロナウイルス感染者の行動例を、岐阜県が公式ツイッターで発信している。感染リスクを「我がこと」としてとらえてもらおうと、匿名だが場面はリアルだ。
感染者の行動例を発信しているアカウントは「岐阜県公式・コロナNEWS」(@gifucovidnews)。当日の感染者数や記者会見の動画、感染拡大に伴う「Go To Eatキャンペーン」一時停止のお知らせなどを、1日に数回、県感染症対策調整課の職員がつぶやいている。
行動例のツイートは、8月2日から始めた。夏休みの帰省やレジャーで感染が広がることを警戒し、初日は「感染拡大地域からの帰省は自粛を」と、堅めの「お役所コトバ」も交えてつぶやいている。
健康福祉部の堀裕行部長は「感染者の多くに、それなりにリスクのある行為がみられる。注意していただきたい場面を、ツイッターでわかりやすい形で情報提供している」と説明する。
ツイート初日に18人だった県内の感染者は、半月後に300人台に急増。27日からは国の緊急事態宣言の対象になった。県のつぶやきも「部活動の練習後、部員の誕生日会として部員10人以上が飲食店で会食」(25日付)など、場面がリアルになってきた。担当者は「こうした行動に感染リスクがあることは広く知られているが、自分とは関係ない、と思わないでほしい」と話す。
8月後半は感染者の7割を30代以下が占める日もあり、「新聞もテレビも見ない若い人が増えている」として、県はツイッターの発信に力を入れる。5月にアカウントを設けてから、フォロワーは5千人を超えた。
行動例の紹介について、古田肇知事は「一人一人が行動を律しなければいけないという反響が、想像以上にあった」と手応えを語っている。(高木文子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル