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新型コロナウイルスの新規感染者に関する情報は、医療機関からファクスなどで保健所へ、保健所からファクスなどで都道府県へ、そして最後に都道府県から厚生労働省へという流れで段階的に伝達されています。作業が多く、時間がかかるため、東京都の場合、検査日から都が公表するまでに3日ほどかかっていて、課題となっています。 都の担当者は、保健所から電話で情報を聞き取って感染経路などを分析していて、感染者が増加傾向にあるなか、現場は限界に近付いているといいます。
東京都の担当者:「新規感染者が300人を超えたら、今のように感染経路の内訳などを細かく発表するのは無理ではないかという悲鳴が上がっている」 こうした作業をオンラインにして効率化を図るため、厚生労働省は、新たな情報管理システム『HER-SYS(ハーシス)』の導入を進めています。『HER-SYS』では、医療機関や保健所が情報を入力すれば、即座にシステムに反映され、都道府県や厚生労働省が情報を早く把握することができるといいます。入力項目は、発症日や基礎疾患の有無、重症度など多岐にわたっていて、感染者の行動歴や接触者の欄もあり、これらを一元的に管理することでクラスター対策に役立つといいます。
厚生労働省健康局健康課・神ノ田昌博課長:「ある場所で大勢の人が感染した時に、保健所単位で見ていると1人とか2人で、その場所が疑わしいということがわからなかったと思うのですが、データベースで他の保健所のデータも共通点を見ることができる」
さらに、自宅やホテルで療養する感染者や濃厚接触者が、スマートフォンで健康状態を毎日入力し、保健所が経過観察をすることも可能です。
厚生労働省健康局健康課・神ノ田昌博課長:「(今までは)毎日、電話で熱や症状を聞き取らなくてはならなかった。業務負担は相当、軽減される」 ただ、感染者の多い東京や大阪には独自のシステムがあるため移行に時間がかかっていて、保健所が設置されている全国の自治体のうち2割以上が利用していません。厚生労働省は『HER-SYS』を導入していない自治体に対して、今月中に導入するよう働き掛けていて、東京都も作業を進めています。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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