感染阻止へ学校ひっそり 新型肺炎 北海道の小中学校が臨時休校(北海道新聞)

教職員は黙々と消毒作業に没頭

 北海道内の大半の小中学校で27日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための臨時休校が始まった。登校時間を迎えても各学校に児童生徒の歓声は響かず、静けさが漂う校内で黙々と消毒作業に没頭する教職員の姿も。一方、自宅で過ごす子どもの面倒を見るため急きょ仕事を休まざるを得なくなった保護者もおり、多くの地域で1週間続く休校の影響を案じる声が聞かれた。

 臨時休校は、鈴木直道知事が26日、「この1、2週間が感染拡大防止のため極めて重要な期間になる」として全小中学校で27日から3月4日までの1週間、実施するよう要請した。北海道新聞の26日時点の調べでは、道内179市町村のうち171市町村で27日に始まり、残る8市町でも28日から予定している。実施する公立校は小中、特別支援など計1665校。私立、国立の小中学校でも同様の対応が広がっている。

 旭川市内では市立の80小中学校で27日から一斉に休校。市立東光小では登校時間の午前8時近くになっても児童の姿は見られない。教職員は通常通り出勤したが、校舎内の照明は事務室と職員室などを除いて消えたままで、ひっそりしていた。

「静かだ。もう春休みのようだ」

 旭川市立永山中では27日、教職員約40人が「生徒の手の触れるところはすべて消毒する」と閑散とした教室を回り、消毒液で浸した雑巾で机やいすなどを拭いていた。近くに住む白鳥敏昭さん(71)は「普段は聞こえる登校時の子どもの元気な声が今日は聞こえず、静かだ。もう春休みのようだ」と話した。

 北見市でも3月4日まで、小中38校が休校となる。市内の高校教諭、石田雄悟さん(40)は中1と小4の息子に加え、三男が通う幼稚園も新型コロナウイルス対策で臨時休園となったため、27日午後から休みを取り、子どもたちと過ごすことにしたという。「夫婦共働きなので、近くにある実家にも協力してもらいながら、子どもたちの面倒を見たい」と話した。

「これからどうしようという思い」

 市内で感染者が確認されている苫小牧市では小中40校が道の要請よりも長い3月8日までの臨時休校を決めた。小5と中3の子どもを持つ夫婦共働きの公務員女性(51)は「ほっとした気持ちと、これからどうしようという思いが半々です」と複雑な表情を浮かべる。日中は子ども2人だけで自宅にいることになるため、「どう過ごさせるかが気がかり」と気をもむ。(佐藤愛未、工藤雄高、本田みなみ)

北海道新聞社



Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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