憲法が代弁する声 権利求めを闘い続ける原告ら

 困難に立ち向かっている人たちが、頼りにするのが憲法だ。司法に救いを求めた人たちは、憲法をどのようにとらえ、生かしていこうとしているのか。

 「旧優生保護法は国民に憲法上保障されている権利を違法に侵害するものであることが明白であり、国会議員が同法を制定したことは違法である」

 1月、不妊手術を強制された札幌市の小島喜久夫さん(79)が国に損害賠償を求めた訴訟の判決。札幌地裁は「子どもを産み育てるか否かについて意思決定をする自由を侵害した」として、幸福追求権を保障した憲法13条に反すると指摘。精神病患者などを差別的に扱っているとして、法の下の平等を定めた14条違反も認めた。

 小島さんは19歳のころ、警察官に精神科病院に連れて行かれ、診断なしに精神疾患を理由に不妊手術を受けさせられた。その後、タクシー運転手などをして働き、40歳手前で麗子さん(78)と結婚した。手術のことは長い間隠していた。

 2018年1月、強制不妊手…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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