憲法が変わっても何も変わらずに生活できると思っていませんか――。演劇に打ち込む大学生たちが「憲法って何だろう」と意見を交わし、オリジナルの演劇作品「あたらしい憲法のはなし3」をつくりあげた。憲法が改正された世界を理想や虚構を織り交ぜて描くことで「自分たちの未来を考えたい」という。
作品は、10~12日に東京芸術劇場(東京都豊島区)で上演される。オーディションで選ばれた桜美林大、玉川大、多摩美術大、桐朋学園芸術短大、日大の学生と若手演劇人の計41人が、出演から演出、衣装や照明まで、舞台のすべてを担当する。
劇のよりどころとしたのは、日本国憲法が施行された1947年から数年間、中学生の教科書として使われた「あたらしい憲法のはなし」だ。憲法の精神を易しい言葉で紹介したこの教科書と比べるように、2012年に決定された自民党の憲法改正草案もテーマにすることにした。
舞台は国会のシーンから始まる。改憲草案どおりに憲法改正された架空の世界で、人々が国や自由のことを考える姿を描く。「公益って何だ」「個人より家族を尊重するの」「夫婦別姓ってダメ?」「戦争によって平和は得られるの」。5月からメンバーで現行憲法と改憲草案に向き合い、議論のやりとりを脚本に反映させていった。
脚色と演出を担当する西岳さ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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