三木一哉
稚内海上保安部は昨年12月27日付で、同年3月31日にさかのぼって、巡視船の男性航海士補(22)を国家公務員法に基づく失職とした。男性航海士補は道交法違反で禁錮刑以上が確定したにもかかわらず申告せず、約9カ月間勤務を続けていた。
同海保によると、男性航海士補は一昨年6月、法定速度60キロの稚内市内の国道で81キロオーバーで走行、道交法違反(速度)で摘発された。その後、旭川地裁稚内支部に起訴され、昨年3月31日に懲役4カ月、執行猶予2年の有罪判決が確定した。
禁錮刑以上の刑確定で失職すると定めている国家公務員法に抵触するが、男性航海士補は、上司に申告せずに勤務を続けた。昨年12月、旭川地検の問い合わせで発覚した。同地検が稚内海保から受け取った別の事件の最近の捜査関係書類に、男性航海士補の名前があったという。
稚内海保では、4月以後の給与の返還を求めることも検討している。同海保の内海雅雄部長は「誠に遺憾であり、大変重く受け止めている。職員への指導を徹底し、再発防止につとめます」とコメントした。(三木一哉)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル