第2次世界大戦の末期、日本軍の捕虜になった米兵8人が福岡市の九州帝国大(現九州大)で人体実験の末に殺害された「九大生体解剖事件」に立ち会い、証言を続けてきた医師、東野利夫(とうの・としお)さんが13日、肺炎で死去した。95歳だった。葬儀は家族で営まれた。
「九大生体解剖事件」は1945年5~6月、撃墜されて日本軍に捕らえられた米爆撃機B29の搭乗員8人が軍の命令で九州帝国大に運ばれ、臓器摘出や脳切開などをされて全員死亡した事件。敗戦後に日本軍将校や同大教授ら30人が戦犯として起訴され、23人が有罪を宣告された。うち5人は絞首刑を宣告されたが、後に減刑された。事件は遠藤周作の小説「海と毒薬」(58年)の題材にもなった。
当時の東野さんは九州帝大の医…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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