先月、投開票された参院選の投票率は52・05%と過去4番目の低さだった。海外に目を向けると、国政選挙の投票率がほぼ90%以上の国がある。オーストラリアだ。低投票率を改善するヒントを探ろうと、大阪市のオーストラリアンパブを訪ねた。
「投票を義務とは感じていない。自分の権利と責任だと思っている」。教育関連の仕事をするトッド・アレンさん(35)=兵庫県在住=はグラスを傾けながらそう話す。シドニー出身で、2017年から日本で暮らしている。
幼い頃から、選挙のたびに親に連れられて投票所に足を運んだ。小学校から国や地方の政治の仕組みや民主主義の意義などを教わり続けたため、投票への抵抗感はないという。
オーストラリアでは、理由なく棄権すると罰金が科される「義務投票制」が導入されている。罰金は20豪ドル(約1900円)、納付が滞ると50豪ドル(約4700円)に増額される。ただ、海外渡航や入院中など「正当かつ十分な理由」があれば免除される。
一部の投票所付近では、地域…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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