拉致被害者家族会ら「即時一括帰国を」 有本さん母悼む

 拉致被害者家族会と支援団体「救う会」は9日、東京都内で合同会議を開き、「拉致被害者全員の即時一括帰国」を政府に求める今年の運動方針を決めた。

 家族会の飯塚繁雄代表(81)は「黙っていれば何事もなく、悪い方向に進むばかり。安倍首相は『北朝鮮と向き合う覚悟で、あらゆるチャンスを逃さない』と言っている。どうしたらチャンスを作れるか考え、着実に被害者を帰すよう政府に要請していきたい」とあいさつした。

 拉致被害者有本恵子さんの母で3日に94歳で亡くなった嘉代子さんを悼み、出席者が黙禱(もくとう)した。横田めぐみさんの母早紀江さん(84)は「去年暮れに(神戸まで)会いに行ったら、とても喜んでくれた。あのときの面影を思ってがんばろうと思う」としのんだ。

 恵子さんの父明弘さん(91)は嘉代子さん逝去について「涙が出るから言いたくない」と言葉をつまらせ、「安倍首相はトランプ米大統領に会ったうえで、金正恩(キムジョンウン)(朝鮮労働党委員長)に早く会いに行き、『平和な国に生まれ変われ』と説得してほしい」と力を込めた。(編集委員・北野隆一


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment