今春の選抜高校野球大会で初勝利を挙げ、4強まで駆け上った国学院久我山(東京)。快進撃のきっかけの一つは昨年11月、大リーグのマリナーズなどで活躍したイチローさん(48)から受けた指導だった。球界のスターによる「臨時コーチ」が実現したのは、先輩たちのある行動で熱い思いが届いたからだった。
「仲間が晴れ舞台でプレーしている。ちょっと不思議な気分です」。3月22日、後輩の初戦を甲子園のアルプススタンドから見守った田村優樹さん(18)は誇らしそうだった。
2年前の秋。当時2年生部員の田村さんは都大会で初戦敗退した。この試合、代走で出場して右翼に入り、九回の打席は一塁ゴロで最後の打者に。「あの悔しさは忘れられない」。目標は全国制覇だったが、課題が山積みだった。
田村さんにはイチローさんと親交のある知り合いがいた。その知り合いから都大会後、「手紙を書いたら練習に来てくれるかも」と言われた。チームのために何でもしたいと思っていた田村さんは、動いた。
年が明けたころ、授業の合間…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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