安田琢典
世界的指揮者の小澤征爾さん(87)が25日、長野県松本市で開かれた国際音楽祭「セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)」30周年記念特別公演のカーテンコールで登壇した。タクトこそ振らなかったが、聴衆は「世界のオザワ」のオーラに魅了されていた。
小澤さんが登壇すると、聴衆は盛大な拍手で迎えた。いったん舞台袖に退いたものの、聴衆の拍手が鳴りやまず、小澤さんは2度にわたって登壇した。
小澤さんは8月26日、同フェスティバルで3年ぶりに聴衆の前に姿を見せ、話題になっていた。
今月23日には無観客ながら、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)を4年ぶりに指揮し、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」に滞在する若田光一さん(59)に向け、ベートーベンの「エグモント序曲」の演奏を生中継した。このため特別公演に足を運んだ聴衆には、小澤さんを間近に見られることへの期待感が漂っていた。
OMF事務局によると、小澤さんが公演で指揮を披露したのは、2019年8月の同フェスティバルが最後だという。また、SKOを指揮したのは、18年12月に都内であった公演以来、約4年ぶりだった。
キッセイ文化ホールで開かれた記念特別公演では、小澤さんが過去に音楽監督を務めたボストン交響楽団の現在の音楽監督、アンドリス・ネルソンスさん(44)がSKOを指揮。マーラーの「交響曲第9番」を披露した。(安田琢典)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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