指定暴力団工藤会トップで総裁の野村悟被告(73)とナンバー2で会長の田上不美夫被告(64)の第49回公判が8日、福岡地裁であった。2014年に歯科医師の男性が襲撃された事件の審理で、実行役に指示を出した同会系組幹部が出廷。「工藤会が組織として起こしたとか、総裁や会長との共謀はない」と両被告の関与を否定した。
証言した組幹部は歯科医師襲撃を含む複数の事件で起訴されている。歯科医師事件の実行役の裁判では、この組幹部が実行役に襲撃を指示したことが認定された。実行役は19年1月に懲役30年の判決が確定している。
起訴状などによると、両被告は実行役らと共謀し、14年5月26日に北九州市小倉北区の駐車場で、歯科医師の足などを刃物で刺すなどして殺害しようとしたとされる。検察側は、工藤会が参入を狙う漁協の利権をめぐり、歯科医師の父親の漁協幹部が標的になっていたと主張している。
この日の公判で、組幹部は14…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル