中野龍三
JR東海は20日、中央線の特急「しなの」(名古屋―長野)の車両を約30年ぶりに更新すると発表した。現行の「383系」よりさらに乗り心地と安全性を向上させるという。2026年度に量産先行車として1編成(8両)を完成させ、走行試験を始める予定だ。
「383系」は導入から30年近く経つ。振り子式の車両で、カーブを走行する際に車体を傾かせ、遠心力を小さくすることで、最速のスピードで曲がることができ、乗り心地も損なわない特徴を持つ。
その後継となる新型車両「385系」は、この振り子制御技術をグレードアップした。車体の動きの変化を検知するジャイロセンサーを導入し、より正確に振り子の動きができるようにして乗り心地を高める。車内防犯カメラも備え、安全性を向上させるという。
外観のデザインは「アルプスを翔ける爽風(そうふう)」がテーマ。約1年間の走行試験を経て、29年度ごろには量産車を投入する計画だ。
丹羽俊介社長は20日の会見で、「新しい時代に合った車両を導入することで、利用を増やし、さらに快適なサービスを提供したい」と述べた。(中野龍三)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル