奥正光
警察官として検視のために入ったアパートから鍵を盗み、その鍵で後日侵入し現金などを盗んだとして、大分県警は24日、別府署地域課巡査の伊藤巧打容疑者(24)=別府市駅前町=を邸宅侵入と窃盗の疑いで再逮捕し、発表した。伊藤容疑者は容疑を認め、「借金があった」と供述しているという。
監察課によると、伊藤容疑者は1月20日午後1時半~4時ごろ、検視で訪れた別府市内のアパート室内で、病気で亡くなった住民女性(当時75)の鍵4本入りのキーケース(計3千円相当)を盗み、22日と28日に盗んだ鍵を使って侵入し、22日に財布など2点(計1500円相当)を、28日に現金6万5千円とキャッシュカードや貴金属、通帳計7点(計55万円相当)を盗んだ疑いがある。
検視には消防からの通報で伊藤容疑者ら8人の警察官が駆けつけたが、ほかの7人は犯行に気づかなかったという。
県警は2月3日、市内の金融機関のATMで女性名義のキャッシュカードを使い現金を引き出したとして、伊藤容疑者を窃盗容疑で逮捕し、カードの入手経路やカードの名義人との関係について捜査を進めていた。大分地検は24日、1月30日と31日に100万円ずつ現金を引き出したとして、窃盗の罪で大分地裁に起訴した。
県警の脇一朗・首席監察官は「警察官としてあるまじき行為であり、県民の皆様に深くおわび申し上げます」とコメントした。(奥正光)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル