成沢解語 武田啓亮
沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶った事故は、隊員10人や機体の大部分の発見につながる有力な手がかりが見つかっていない。捜索が難航している理由は、ヘリから発信される三つの信号が「ない」ことだ。原因の一つとして、海上自衛隊や航空自衛隊が所有するヘリとは違う陸自ヘリ特有の構造が考えられるという。
6日に不明となったのは、陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」。回転翼部分を除く機体は全長15・6メートル、全幅5・5メートルで最大出力1800馬力のエンジンを2基搭載し、最大14人が乗り組める。「非常に頑丈で、信頼性の高い機体」。自衛隊の取材経験が豊富な航空評論家の青木謙知さん(68)はそう評価する。
このヘリは米軍の「UH60ブラックホーク」をベースに、暗視装置などの電子装備の追加など、陸自仕様に改良したものだ。原型機の登場から40年以上に渡って世界各地で人員の輸送や救難など様々な用途で使われてきた。日本では、三菱重工業がライセンス生産している。
SOSを意味する「7700」
機体には、操縦士が手動で助…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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