捨てられないままの「ごちそう」 129キロの飲酒運転が奪った希望

 岐阜県各務原市で昨年12月末に起きた重傷交通事故をめぐり、道路交通法違反(酒気帯び運転)と自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の罪に問われた同市の会社員の男(53)の判決公判が12日、岐阜地裁であった。出口博章裁判官は懲役2年4カ月(求刑懲役3年6カ月)を言い渡した。

 判決によると、被告の男は昨年12月29日午後4時55分ごろ、乗用車で同市内の最高速度50キロの道路を約129キロで走行。前の車を追い越そうとして、さらに前方で右折しようとしていた会社員女性(39)の車に衝突し、道路脇の田んぼに転落させた。女性は頭の骨折などの大けがを負い、脳に高次機能障害などの後遺症が残った。

 出口裁判官は「相当量の飲酒をした上、スピードを体感したいという非常識な動機から酒気帯び運転に及んだ」と指摘。「制限速度を大幅に超える速度で危険極まりない運転をし、事故を起こした。被害者に後遺症を残す重傷を負わせた結果は重大だ」と述べた。

「夢も希望も断たれた」 続く苦悩

 「退院したら食べようと思ってね。けど、もうほからなあかんなあと思っているんですけど、なかなかね……」

 女性が父母と住む家の冷凍庫…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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