授業も、テストも、学級もない。鳥取県にある、そんな学びやを追ったドキュメンタリー映画「屋根の上に吹く風は」が10月、公開される。子どもたちが自ら考え、居場所の運営を決める姿とともに、保護者や住民らの戸惑いも撮った。浅田さかえ監督(60)は「教育とは、学びとは何だろうと考えて欲しい」と言う。
「新田(しんでん)サドベリースクール」は、岡山県北に接する鳥取県智頭(ちづ)町の山あいにある。米マサチューセッツ州にあるサドベリー・バレー・スクールをモデルに、子どもの自由と自主性を尊重する学びの場として、2014年に開校した。子どもの学籍は地元の小中学校にあり、サドベリースクールに通っても出席扱いにはなっていない。
ドキュメンタリー、来月公開
浅田監督がこの学校を知ったのは17年、夫の故郷の鳥取に里帰りしたときだ。「直感的におもしろい」と思い、翌18年からカメラを手に通い、1年余り追い続けた。
目にしたのは、朝から帰るまでゲームざんまいの子らの姿だった。だがやがて、「もーやだ」「ひま」という声が出てくる。ある子は言った。「飽きてくるでしょ。だったら楽しいことつくったらいいんだよ」
喫茶店を開く話が持ち上がる…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル