新型コロナウイルスの感染予防のため、政府が全国的な臨時休校を要請したのが2月27日。
それから約1カ月が経ち、新年度が始まるまであと数日となった。新型コロナウイルスの収束がまだ見えないが、文科省は24日、「新型コロナウイルス感染症に対応した学校再開ガイドライン」を作成し、発表した。
文科省「学校再開のガイドライン」の内容
まず学校においては、新型コロナウイルスに感染しやすい3つの条件(換気の悪い密閉空間、多くの人が密集、近距離での会話や発声)が同時に重なることを徹底的に回避する対策が不可欠だと指摘。
各学校においては、手洗いや咳エチケットなどの基本的な感染症対策及び学校医や学校薬剤師等と連携した保健管理体制の整備など、万全の感染症対策を講じた上で、新学期を始める準備を行ってほしいとし、いくつかのポイントを明示している。
まずは、1番重要な「感染症対策について」だ。
基本的な感染症対策として、「感染源を絶つこと」「感染経路を絶つこと」「抵抗力を高めること」がポイントだとし、具体的には以下のような取り組みを行うことを指導している。
(1) 感染源を絶つこと
次の方法により、発熱等の風邪の症状がみられる児童生徒等については、自宅で休養させることを徹底。教職員についても同様の対応とする。
・家庭と連携した毎朝の検温及び風邪症状の確認
・登校前に確認できなかった児童生徒等については、保健室等での検温及び風邪症状の確認
(2)感染経路を絶つこと
手洗いや咳エチケットを徹底。
また、教室やトイレなど児童生徒等が利用する場所の中で、特に多くの児童生徒等が手を触れる箇所(ドアノブ、手すり、スイッチなど)は、適宜、消毒液を使用して清掃を行うなどして環境衛生を良好に保つ。
(3)抵抗力を高めること
免疫力を高めるため、十分な睡眠、適度な運動やバランスの取れた食事を心掛けるよう指導する。
“換気の徹底”と“近距離での会話ではマスクの使用”
続いては、集団感染のリスクへの対応だ。
まず、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が示したこれまでの見解によれば、集団感染が確認された場に共通するのが、「換気の悪い密閉空間であった 」「多くの人が密集していた 」「近距離での会話や発声が行われた」という3つの条件が重なった場であったと紹介。
厚労省もこの点について、(1)換気の悪い“密”閉空間、(2)多数が集まる“密”集場所、(3)間近で会話や発声をする“密”接場面の3つの“密”がそろう場所がクラスター発生のリスクが高いと指摘し、このような場所への外出を控えるように呼びかけている。
こうした場ではより多くの人が感染していたと考えられているため、文科省でもこの3つの条件が同時に重なる場を徹底的に避けることが重要だとし、学校において以下2点の対応を指導した。
(1) 換気の徹底
教室等のこまめな換気を実施すること(可能であれば、2方向の窓を同時に開けること)。その際、衣服等による温度調節にも配慮すること。
(2) 近距離での会話や発声等の際のマスクの使用等
多くの学校においては人の密度を下げることには限界があり、学校教育活動上、近距離での会話や発声等が必要な場面も生じることが考えられる。飛沫を飛ばさないよう、咳エチケットの要領でマスクを装着するなどするよう指導すること。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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