ガバナンス不全が指摘された、日本大アメリカンフットボール部員の違法薬物事件。事件が明るみに出た8月以降、林真理子理事長と、競技スポーツ担当の沢田康広副学長の「確執」も報道されてきた。日大の学生は、現状をどのように見ているのか。日大改革の行方に注目し、林理事長と話をしたこともあるという4年生が、現在の思いを語った。
「学生や教職員への影響を考えて」
「ドロドロした人間関係をめぐる報道が続いて、復活しかけた日大のイメージがまた悪化している」。アメフト部の不祥事への対応をめぐり、学生はそう悔しがる。
事件をめぐる日大の対応を検証してきた第三者委員会の報告書によると、7月6日にアメフト部の寮で大麻とみられる植物片を見つけた沢田副学長が林理事長に伝えたのは7日後、警視庁に報告したのは12日後だった。関係者によると、こうした沢田副学長の対応を不適切として林理事長らが9月上旬、沢田副学長に辞任を勧めた。副学長側は「対応に問題はない」などとして拒んだという。
元検事の沢田副学長は、刑事訴訟法の授業を担当し、教科書も出版していた。学生は「沢田先生の授業は、実務経験もまじえた分かりやすい授業で学生に人気があった」と言う。ただ、「確執」や「内紛」と伝えられる状況が続けば、優秀な教員が大学を去ったり、受験生に避けられたりといった悪影響が出ると心配する。「私たち学生や教職員への影響を優先して考えて、対応してほしい」と求める。
■「不可解さが不信感に」…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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